電子公証制度のご案内


 電子公証制度とは


(1)  現行の公証制度で紙の文書に対して行われている公証業務の中で「私署証書を認証する」、「会社設立の際に必要となる定款を認証する」、「文書に確定日付を付与する」ことを、電子文書(電磁的記録)に対しても行うことができるように創設されたのが「公証制度に基礎を置く電子公証制度」です。
 それに付随してこれらの電子文書を「20年間保存」することや、「謄本の作成等」にも応じることができます。
 ただし、金銭の貸借、土地・建物の賃貸借等の契約や遺言書等の公正証書については、現在は電子公証制度上認められていません。


(2)  公証人のうちで電子公証制度に対応できるのは、法務大臣によって特に指定された「指定公証人」です。
 指定公証人が執務する公証役場については、「公証役場所在地一覧」を、また指定公証人の所属・役場名・氏名については法務省民事局のホームページの「指定公証人一覧」をご覧ください(http://www.moj.go.jp/MINJI/DENSHIKOSHO/index.html)。


(3)  嘱託人と指定公証人がやり取りする電子情報は、「公開鍵暗号基盤(PKI、Public Key Infrastructure)」に基づく電子(デジタル)署名が付けられるため、第三者による改竄や盗み見を防止し、安心かつ安全なサービスを実現しています。

(4)  電子公証制度については、法務省民事局のホームページに解説記事「『平成19年4月1日以降ご利用になる方のための公証制度に基礎を置く電子公証制度』について」がありますのでご参照ください(http://www.moj.go.jp/MINJI/DENSHIKOSHO/index.html)。


 電子公証制度でできること


(1)  電子文書の形(パソコンに読み込める電子ファイル)になっている会社定款や、私署証書の認証を嘱託すること<電磁的記録の認証>

(2)  電子文書に確定日付の付与を請求すること<日付情報の付与>

(3)  認証又は確定日付の付与を嘱託した電子文書を20年間保存してもらうこと<電磁的記録の保存>

(4)  認証された電子文書又は確定日付が付与された電子文書の謄本を請求すること<同一の情報の提供>

(5)  認証された電子文書又は確定日付が付与された電子文書が真正である(改竄されてない。)ことの証明を請求すること<情報の同一性に関する証明>


 電子公証制度利用のメリット


(1)  法人・個人を問わず誰でも、ある時点における特定の情報(ノウハウ等)の存在の証明や証拠保全が安全・確実・容易に行えます。

(2)  インターネットから嘱託・請求ができます。
 ただし、<電磁的記録の認証>(私署証書の認証)の場合、認証の際に嘱託人又は代理人は公証役場へ出向く必要があります(認証では法により面前性が求められているため)。また、<同一の情報の提供>(謄本の提供)を受け取るときも公証役場へ出向く必要があります。


(3)  定款の認証に際して紙の定款の場合に要する4万円の収入印紙が不要です。

(4)  認証された電子文書や確定日付を付与された電子文書を、安い費用(1件につき300円)で20年間安全に保存して貰えます。


 電子公証制度利用上の制約


(1)  嘱託・請求はインターネットでのみ受け付けます。ただし、認証を受けるのと同時に<同一の情報の提供>(謄本)を書面交付の形で請求する場合に限り、公証役場の窓口でも<同一の情報の提供>の請求を受け付けます。

(2)  <電磁的記録の認証>(定款や私署証書の認証)を嘱託する場合、及び<同一の情報の提供>(謄本)の請求の場合、嘱託人又は代理人は認証の際に公証役場の窓口まで出向く必要があります。

(3)  使用できる電子証明書が決められています。詳細は後述の「6 電子公証制度を利用するための準備」を参照してください。

(4)  電子署名を要する電子文書のファイルは、PDF形式にする必要があります。電子署名を要しない電子文書ファイルは、テキスト形式・PDF形式・XML形式のどれでも構いません。
 なお,電子公証ではファイル名に使用できる文字種はこれまで記号を除く半角英数字(31文字以内)のみとしてきましたが,平成25年6月1日からこれに加えて
  ア 全角及び半角の各種記号(一部使えない記号があります。)
  イ 全角の英数字
  ウ かな
  エ 全角のカナ
  オ JIS第1及び第2水準の漢字
を使用できることになりました。ただし,第3及び第4水準の文字は使用することができません。また,その他にも使用することができる文字,使用することができない文字があります。詳しい内容については,登記・供託オンライン申請システムのFAQ(よくある質問)の中の下記回答をご覧ください。



(5)  電子文書のファイルサイズは、1件につき10メガバイト以下の制限があります。

(6)  電磁的記録の認証の嘱託又は日付情報の付与の請求を行う際の電子文書のファイル名は、半角英数字で31文字以内(漢字・かな等の全角文字は2文字として計算しますので,全角文字のみでファイル名を付するのであれば15文字以内となります。)でなければシステム上処理できませんので、ご留意願います。


 電子公証の手数料


 手数料は政令(「公証人手数料令」)により次のように定められています。

  ■<日付情報の付与>   ⇒ 700円
  ■<電磁的記録の認証>
    (1) 私署証書の認証
    (2) 定款の認証
 
⇒ 11,000円(原則)
⇒ 50,000円(印紙税40,000円は不要)
  ■<電磁的記録の保存>   ⇒ 300円
  ■<情報の同一性に関する証明>   ⇒ 700円
  ■<同一の情報の提供>   ⇒ 700円(書面による交付の場合は、1
    枚につき20円を加算)


 電子公証制度を利用するための準備


(1)  次のいずれかの電子証明書が利用できます。ただし、<日付情報の付与>を請求するだけなら、電子証明書は不要です。
  A 「商業登記に基づく電子証明書」(電子認証制度を運営する電子認証登記所)
http://www.moj.go.jp/ONLINE/CERTIFICATION/index.html
  * 株式会社リーガル/日本電子認証株式会社が提供する法人認証カードサービスに係るICカード格納型電子証明書も利用できます。
  B 「公的個人認証サービス」(地方公共団体情報システム機構)
http://www.jpki.go.jp/
  C 「セコムパスポートfor G-ID」(セコムトラストシステムズ株式会社)
http://www.secomtrust.net/service/ninsyo/forgid.html
  D 「電子認証サービス(e-Probatio PS2)」(株式会社NTTネオメイト)
http://www.e-probatio.com
   
   
  * 電子証明書の詳細については、発行元にお問い合わせください。

(2)  <電磁的記録の認証>を嘱託する場合はAdobe Systems社の市販ソフトウェア「Adobe Acrobat(Standard又はProfessional)」を準備します。

(3)  法務省のオンライン申請についての知識を得、事前準備をします。
  @  法務省ホームページ(http://www.moj.go.jp/)右側にあるメインメニューから[オンライン申請]をクリックする。
  A  <登記・供託オンライン申請システム>のページにある[初めてご利用になる方へ]をクリックする。
  B  [初めてご利用になる方へ]の項を読んだ上で以下の事前に行うべき準備作業をする。
    @ )ユーザ登録(<登記・供託オンライン申請システム>のページにある「申請者情報登録」をクリックし、手順に従って操作)
    A )「申請用総合ソフト」のインストール(<登記・供託オンライン申請システム>のページにある「申請用総合ソフト」をクリックし、「ソフトウエア・操作手引書のダウンロード」のページにある「申請用総合ソフト」の「ダウンロード」ボタンを押す。以下手順に従って操作)
    B )「操作手引書」のダウンロード(<登記・供託オンライン申請システム>のページにある「申請用総合ソフト」をクリックし、「ソフトウエア・操作手引書のダウンロード」のページの「電子公証」のところにある「申請者操作手引書(電子公証申請 申請用総合ソフト編)」の「ダウンロード」ボタンを押す。以下手順に従って操作)
    C )(電子署名が必要な場合)PDF署名プラグインのダウンロード(<登記・供託オンライン申請システム>のページにある「申請用総合ソフト」をクリックし、「ソフトウエア・操作手引書のダウンロード」の「PDF署名プラグインのダウンロード」のところにある「PDF署名プラグイン」の「ダウンロード」ボタンを押す。以下手順に従って操作)
   
  * 必要に応じてその他のソフトウエア・操作手引書をダウンロードしてください。


 嘱託・請求の手順


 手順を説明する前に、電子公証制度をご利用になる場合のご注意とお願いがあります。

 ◎  嘱託・請求をする場合は、必ず嘱託・請求をする公証役場へ事前に電話又はFAXでご連絡ください。
 ◎  電子公証制度を利用する嘱託・請求は、すべてインターネットを経由して行います。ただし、認証を受けるのと同時に<同一の情報の提供>(謄本)を書面交付の形で請求する場合に限り、公証役場の窓口でも<同一の情報の提供>の請求を受け付けます。
 ◎  <電磁的記録の認証>(定款を含む私署証書の認証)の嘱託手続をインターネット経由で行っても、嘱託人又は代理人の方は嘱託した公証役場へお越しいただく必要があります(認証の面前性が、法で求められているため)。認証した電磁的記録は、公証役場でお渡しします。
 ◎  <同一の情報の提供>については、請求者又は代理人の方に請求した公証役場へお越しいただき、同一の情報をお受け取りください。インターネットでは取得できません。
 ◎  <日付情報の付与>(確定日付の付与)及び<情報の同一性に関する証明>については、日付情報(確定日付)が付与された電子文書又は情報の同一性に関して証明する旨を付記した電子文書をインターネット経由で取得します。公証役場では、お受け取りになれません。
 また、手数料の予納が必要になる場合がありますので、必ず、請求される公証役場へ事前にご連絡ください。

 では、手順を以下に記します。
 @  <電磁的記録の認証>の嘱託人が作成代理人である場合、嘱託人は書面の委任状(作成の代理、認証嘱託の代理、同一情報の請求・受領の代理など)と印鑑証明書を依頼者から貰っておきます。
 A  嘱託・請求する公証役場と連絡を取り、嘱託・請求の内容、手数料の支払い方法、公証役場へ出向く日時等を打ち合わせます。
 B  <電磁的記録の認証>の嘱託又は<日付情報の付与>の請求の場合は、認証をして欲しい定款などの電子ファイル又は日付情報を付与して欲しい電子ファイルをワープロソフト等で作成します。
 【注意】  電子ファイルのファイル名は半角英数字で31文字以内(拡張子は除く)としてください。
 <同一の情報の提供>を請求する場合は、元となる電子文書の登簿管理番号(認証により付される番号)を用意します。
 <情報の同一性に関する証明>を請求する場合は、証明を求める電子文書を用意します。
 C  <電磁的記録の認証>を嘱託するために作成した電子ファイルはAdobe Acrobatを使ってPDF形式のファイルに変換します。<日付情報の付与>を請求する電子ファイルは、テキスト形式・PDF形式・XML形式のどれでも構いません。
 D  <電磁的記録の認証>の場合、PDF形式にしたファイルに嘱託人本人の電子署名をします。<日付情報の付与>の場合は、電子署名は不要です。
 電子署名には「6 電子公証制度を利用するための準備」の(3)のBのivでダウンロードしたPDF署名プラグインを用いますが、署名の方法については、Adobe Acrobatのマニュアル、及び法務省のPDF署名プラグイン操作説明書を参照して下さい。
 このようにして作成したファイルを「添付ファイル」と呼び、この後の操作で作成する「申請様式」にこのファイルを添付して申請することになります。
 E  申請用総合ソフトを起動します。
 F  <ログイン>画面で、準備しておいた申請者IDとパスワードを入力 し、[ログイン]ボタンをクリックします。
 G  この後の操作に関しては、法務省のページ「『公証制度に基礎を置く電子公証制度』について」(http://www.moj.go.jp/MINJI/DENSHIKOSHO/index.html)にある「1 ご利用の手引き」の1.2項〜1.5項をご覧ください。「6 電子公証制度を利用するための準備」の(3)のBのiiiでダウンロードした「申請者操作手引書」も参考になります。

 以上で嘱託・請求の操作は終了です。実際の嘱託・請求はこちらからです。


 嘱託・請求したものの入手手順


 J  <電磁的記録の認証>を嘱託した場合は、事前に公証役場と打ち合わせておいた日時に電子媒体(フロッピーディスク又はCD-R又はUSBメモリ)を持参して公証役場へ出向き公証人の認証に立ち会います。そのとき、発起人等から預かっている委任状等を提出します。
 持参した電子媒体に認証済みの電子文書を格納して貰います。

 <同一の情報の提供>(謄本)の場合も、電子媒体(フロッピーディスク又はCD-R又はUSBメモリ)を持参して公証役場へ出向き電子文書を受け取らなければなりません。インターネット経由では受け取れませんので注意してください。申し出れば書面で交付を受けることもできます。

 <日付情報の付与>(確定日付の付与)及び<情報の同一性に関する証明>の場合は、日付情報(確定日付)を付与された電子文書又は情報の同一性を証明する旨が付記された電子文書をインターネット経由で入手することができます。公証役場ではお受け取りになれませんのでご注意ください。
 インターネット経由での取得方法については、登記・供託オンライン申請システム 申請者操作手引書
 (http://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/download.html#Tebiki
から電子公証の申請者操作手引書をダウンロードし、第5の「電子公文書の取得・表示」を参照願います。
 その他のことについては、公証役場と事前に行った打合せに従ってください。


 電子公証制度利用上の注意


(1)  電子公証制度を利用して嘱託・請求をするときには、必ず事前に嘱託・請求先の公証役場に電話をするなどして担当者と事前の打合せをしてください。
 いったん電子署名をした電子文書はその字句の訂正・変更はできません。インターネット経由で公証役場へ送った電子署名済みの電子文書に字句の訂正・変更の必要が生じた場合には、元文書を訂正・変更して改めて電子署名を行い再度インターネットで送らなければなりませんので、手間と時間を要します。必ず事前の打合せをしてください。手数料支払方法についてのご案内もいたします。

(2)  法務局に認証済みの定款を提出して会社登記をする場合は電子文書の形で受け付けて貰えますが、銀行等の金融機関では現在紙ベースのものしか受け付けないのが実情です。そこで、謄本を請求する場合(<同一の情報の提供>)は必ず書面で交付を受けてください。

(3)  電子公証システムの事務取扱時間は月曜日から金曜日(国民の祝日・休日、12月29日から1月3日の年末年始を除く。)の8:30から17:00となっています。ただし、17:00でシステムは稼働を停止しますので、間際に申請された案件は、当日中に処理できない場合があります。



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