金銭消費貸借等
(目次)
(執行証書)
| Q | 金銭の貸借(正確には、「金銭消費貸借契約」という。)において、公正証書は古くから利用されているそうですが、なぜですか |
| Q | 金銭消費貸借は要物契約だそうですが、どういう注意が必要ですか |
| Q | 弁済期限と利息の支払に関する条項で、留意する点は何ですか |
| Q | 分割金の支払を怠ったとき、期限未到来の分について強制執行ができますか |
| Q | 利息の利率を定めるときは、どういう注意が必要ですか |
| Q | グレーゾーン金利とは、何ですか |
| Q | 公証人は、公正証書作成の場合にグレーゾーン金利をどう取り扱っているのですか |
| Q | 準消費貸借とは、どういうものですか |
| Q | 旧債務は、どの程度特定すればよいのですか |
| Q | 利息制限法の制限を超過する利息を消費貸借の目的とした場合、その準消費貸借は有効ですか |
| Q | 準消費貸借により新債務が成立すると、旧債務に付着していた担保や同時履行の抗弁権はどうなるのですか |
| Q | 債務弁済契約とは、何ですか |
| Q | その債務発生原因が契約である場合には、債務弁済契約は、原契約とは別の契約になるのですか |
| Q | 債務弁済契約において、弁済すべき債務は、どの程度特定する必要があるのですか |
| Q | 債務弁済契約公正証書には、いくらの収入印紙を貼るのですか |
(執行証書)
(要物契約)
Q |
金銭消費貸借は要物契約だそうですが、どういう注意が必要ですか。 |
| A | 消費貸借契約の成立には、借主が目的物を受け取ることを必要とします。要物契約とは、このことを指します。ですから、金銭消費貸借では、金銭の授受がなされたことを明確にしておく必要があります。 |
(弁済方法)
(期限の利益喪失事由)
Q |
分割金の支払を怠ったとき、期限未到来の分について強制執行ができますか。 |
| A | 通常、契約条項中に、「元金の分割弁済を怠り、その額が2回分(あるいは、金〇〇万円)に達したとき、期限の利益を失う」というような期限の利益(期限まで弁済を猶予されるという利益)の当然喪失事由を定めますので、強制執行は可能です。 |
(利息の利率)
Q |
グレーゾーン金利とは、何ですか。 |
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| A | 利息については、利息制限法のほかに、次の2つの法律による規制があります。
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Q |
公証人は、公正証書作成の場合にグレーゾーン金利をどう取り扱っているのですか。 |
| A | 公証人法26条は、無効な法律行為について公正証書を作成することを禁止しています。利息制限法に反する契約は無効です。したがって、公証人は、嘱託人にそのことを説明し、嘱託人の了解を得て、利息制限法の範囲内の利息に引き直した上、公正証書を作成しています。 |
(準消費貸借)
Q |
準消費貸借とは、どういうものですか。 |
| A | 例えば、売掛代金を支払わないで借金とするというように、消費貸借によらないで金銭その他の物を給付する義務を負っている者が、相手方との契約により、その物を消費貸借の目的とすることを約したときは、それだけで消費貸借は成立したものとみなされます。これを準消費貸借(民法588条)といいます。 |
Q |
旧債務は、どの程度特定すればよいのですか。 |
| A | 当事者間に他に誤認混同のおそれのある債務があるか否かに係わる相対的な問題ですが、例えば、売掛代金の場合、金額のほかに、何時から何時までのどういう商品の売掛代金かで特定します。 |
Q |
利息制限法の制限を超過する利息を消費貸借の目的とした場合、その準消費貸借は有効ですか。 |
| A | 利息制限法の制限を超過する利息は無効なものですので、これを消費貸借の目的としても有効なものとなるわけではなく、同法の制限内の利息についてのみ新債務が有効に成立することになります。 |
Q |
準消費貸借により新債務が成立すると、旧債務に付着していた担保や同時履行の抗弁権はどうなるのですか。 |
| A | 当事者が新債務に移そうという意思を有していたかどうかによって、各事由ごとに結論を出すことになります。 旧債務に付着していた抵当権や連帯保証などは、特別の事情がない限り、新債務についても存続します。通常、それが当事者の意思であると考えられるからです。 また、売買代金に付着している同時履行の抗弁権は、特別の事情がない限り、準消費貸借後の新債務に対しても行使することができます。 |
(債務弁済契約)
Q |
債務弁済契約とは、何ですか。 |
| A | 債務者が債権者に対して、契約や不法行為などによって生じた債務を確認し、その履行を約する契約です。 |
Q |
その債務発生原因が契約である場合には、債務弁済契約は、原契約とは別の契約になるのですか。 |
| A | 原契約とは別の履行契約です。 |
Q |
債務弁済契約において、弁済すべき債務は、どの程度特定する必要があるのですか。 |
| A | 同一当事者間に他の債務との誤認混同のおそれがない程度に特定することを要します。通常は、債務の性質、発生時期、回数等によって特定しています。 |
Q |
債務弁済契約公正証書には、いくらの収入印紙を貼るのですか。 |
| A | 債務弁済契約の従前債務の発生原因である原契約が、印紙税法別表第1の番号1「課税物件」欄記載の契約(金銭消費貸借契約、不動産等の売買契約等です。)に該当する場合は、原則として目的価格に関係なく一律200円です。 なお、従前債務の発生原因が不法行為に基づく損害賠償債務や売掛金代金債務などである場合は、収入印紙の貼付は不要です。 |