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公証制度・公証人

会長挨拶

公証制度のより一層のご活用を!

日本公証人連合会
会長

親族間の相続問題で長年争われているとか、養育費をきちんと決めないで離婚したことが貧困家庭の生まれる一因ではないかとか、高齢者が取引等で騙されて被害にあったなどの報道に接しますと、遺言公正証書、離婚に伴う養育費支払い等の公正証書、任意後見契約公正証書などを作成しておいたならば、こうした事態は避けられただろうにという思いを強くします。

そうはいうものの、公証制度がまだまだ皆様に知られていないことも事実です。

公証役場に見えられるお客様から、「役場というので古くて堅苦しいところだと思い来にくかった。」、「敷居が高くてなかなか決心がつかなかった。」と言われることがあります。「裁判官や検察官などを務めていた人なので、対応が上から目線だ。」などと厳しい声も耳にすることがあります。

皆様に、私たち公証人・公証役場のことをもっと知っていただく必要があると思うとともに、皆様に対する対応をより親切・丁寧なものにしていく必要を感じているところです。

公証人が担います公正証書を作成しておきますと、法律関係に関する後日の争いを未然に防ぐことができます。公正証書は、公文書ですので高い証明力を備えています。例えば、約束事を公正証書にしておくと、後に、「言った」「言わない」のもめ事となったときには公正証書で証明することができます。その証書の作成依頼人が誰であるかについて、公証人はその人本人であることを客観的な資料で確認しますので、後になって人違いの主張が出るのを抑えることができます。その人が法律行為をする能力があるかどうかの判断も行います。公正証書作成の依頼の内容についても、法律上問題がないかの検討も行います。さらには、金銭の支払約束に関する公正証書に、「支払いを怠ったときには、直ちに強制執行に服する。」という文言が盛り込まれていますと、裁判手続をとらないで、公正証書で相手方の財産を差し押さえることができるという、働きも与えられています。

こうした強い効力をもつとともに法令に適った文書でなければなりませんので、その作成者である公証人には、公平中立な立場で、法令に従い、適正適切に職務を行うことのできる資質と能力が求められます。国は法務大臣に公証人の任命や監督を委ね、この制度がしっかり機能するようにしています。公証人は、長年法律実務に従事し、法律専門家としてのキャリアを積み、公平中立性を体得した者として法務大臣から任命されております。

私たち公証人は法令が求める手続の厳格性をしっかり守ることが求められておりますので、こうしたことから来る態度が、ときにはストレートに、ときには不躾に出てしまい、依頼者の皆様に、時として、手続が面倒だとか、指示事項が細かいとか、杓子定規で融通が利かないとか、上から目線で扱われているとの不満を引き起こす原因になっているように思います。

私たちは、付託された仕事の重大さを思い、至らない点を反省して、皆様の公証制度に対する信頼を得られますよう努めて参ります。公証制度の機能の一つとして公正証書を取り上げましたが、法的紛争の事前防止に役立つものとして、認証、確定日付もあります。

公証人は、皆様が公証制度を利用されることにより、将来法的トラブルから逃れることができ、また、正当な権利を保持し、生活の安全と安定を確保していただくことを願っております。

その願いを実現するための手がかりとして、従前のホームページを全面改定して更新し、皆様に公証制度を理解していただけるよう様々な情報を提供するとともに、公証制度の理念から具体的な手続書面の書き方まで盛りだくさんの情報を掲載しています。

このホームページが皆様の公証制度へのアクセスの道しるべとなり、その結果、私どもが皆様の法的生活がより安全安心なものとなることに貢献できれば、これに過ぎたる喜びはございません。