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お知らせ

喜界島(鹿児島県)における広報活動⑵

喜界島(鹿児島県)における広報活動⑵

                                                              令和元年11月 
鹿児島公証人合同役場 
公証人 中尾英明 

平成30年度に引き続き、令和元年11月14日、鹿児島県喜界町において広報活動を実施したので、その状況を報告します。

第1 準備段階

1 平成31年3月18日、鹿児島地方法務局、鹿児島県司法書士会及び鹿児島県行政書士会に対して、九州公証人会会長及び鹿児島公証人会会長名で、離島での公証業務の広報活動についての協力依頼の文書を発出し、さらに、令和元年9月26日、離島広報活動事務局名瀬公証役場宮平進公証人から、喜界町町長宛に、改めて、『「公証人による遺言等相談会」開催の広報等について(依頼)』と題する文書を発出し、法務局派遣登記所開設日の同年11月14日に公証人による広報・相談会を開催したい旨を連絡し、併せて会場の貸与、事前の広報等を依頼した。
また、同年11月初旬、重ねて、本職から、相談会会場の設営や事前広報の坦当者である喜界町役場住民課課長補佐に協力方を依頼した。

2 その結果、喜界町においては、相談会開催の1週間前から防災無線を使用して、公証人相談会開催の広報が複数回にわたって行われた。

第2 相談会開催状況

令和元年11月14日午前9時から同日午後1時まで実施し、3組4名の相談者が来所した。
内容は、相続、遺産分割を関するものであり、公証人の業務に直接かかわるものばかりではなく、法律相談にわたるものもあった。
当職は、公証人の役割等を説明し、法律相談にわたるものは弁護士に相談するようにアドバイスし、遺言書の作成等に関して、その手続や公証役場の利用方法等について丁寧に説明した。

第3 その他参考事項

1 喜界町は、鹿児島県本土から南約380キロにある面積約57キロ平方メートル、人口約7千人の島嶼であり、その4割近くが65歳以上の高齢者であって、インターネット等による公証活動の広報の効果には限界があると思われる。

町役場が大型商業施設がある市街地から離れており、高齢者が気軽に来所できないのではないかとも考えられる。今後、相談会場を市街地近くの町関連施設等に変更する、あるいは、同町の司法書士及び行政書士等に協力依頼を行うなどの工夫が必要と思われる。

2 今回の相談内容は相続関連であったが、各相談において、高齢者対策の一つとして、後見制度の説明を行ったものの、後見に対する関心はさほど強く感じられなかった。これは、都市部に比し、高齢者が比較的元気であること、地縁血縁の結びつきが強く、高齢者の生活に対する配慮がなされていることなどによるものではないかと感じた。

3 なお、相談会場となった喜界町役場及び相談会場の状況は以下の写真を参考にされたい。