文字サイズ |
English中文한국어PDF

公証事務

Q24. 議決権の行使について、どのような規定がされていますか。

  1. 代理行使
    株主は、代理人によってその議決権を行使することができ(会310条1項)、この場合,株主又は代理人は、総会ごとに、代理権を証明する書面を株式会社に提出するか、株式会社の承諾を得て、書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することが必要です(会310条1項ないし3項)。
    議決権行使の代理人の資格を株主に制限する旨の定款の規定の効力については、学説上争いがありましたが、判例は有効であるとしています(最判昭和43年11月1日・民集22巻12号2402頁)。行政先例も同様です(昭和44年3月6日民事甲381号民事局長回答)。なお、代理人は1人の株主について1人を原則とし、会社は総会に出席できる代理人の数を制限できます(会310条5項)。
  2. 書面・電磁的方法による議決権の行使
    書面による議決権の行使は、議決権行使書面に必要な事項を記載し、これを株式会社に提出することによって行うことができ(会311条1項)、電磁的方法による議決権の行使は、株式会社の承諾を得て、議決権行使書面に記載すべき事項を、電磁的方法により株式会社に提供することによって行うことができます(会312条1項)。
    株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の数が1000人以上の会社には、書面による議決権の行使が強制されます(会298条2項本文)。
  3. 議決権の不統一行使
    株主は、その有する議決権を統一しないで行使することができます(会313条1項)。例えば、株式の信託を受けている株主が、信託している株主の意向に従って、株式の一部で議案に賛成し、残りの株式については反対するような場合です。
    取締役会設置会社においては、議決権の不統一行使をしようとする株主は、株主総会の日の3日前までに、会社に対しその有する議決権を統一しないで行使する旨及びその理由を通知しなければなりませんが、取締役会非設置会社においては、事前通知は不要です(会313条2項)。会社は、議決権の不統一行使をする者が、上記信託を受けている場合などのように他人のために株式を有する者でない場合は、議決権の不統一行使を拒否することができます(会313条3項)。
  4. 株主総会開催の省略(書面決議)
    取締役又は株主が株主総会の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき議決権を行使することができる株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなすことができます(書面決議の制度、会319条)。株主総会の決議があったものとみなされる場合についても、決議があったものとみなされた事項等を内容とする議事録を作成する必要があります(会社法施行規則72条4項)。