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公証事務

Q1. 公証人が付与する「確定日付」とは、どのようなものですか?

   確定日付とは、文字どおり、変更のできない確定した日付のことであり、その日にその証書(文書)が存在していたことを証明するものです。公証役場で付与される確定日付とは、公証人が私書証書に日付のある印章(確定日付印)を押捺した場合のその日付をいいます。

   文書は、その作成日付が重要な意味を持つことが少なくありません。例えば、金銭消費貸借契約等の法律行為に関する文書や覚書等の特定の事実を証明する文書等が作成者等のいろいろな思わくから、その文書の作成の日付を実際の作成日よりもさかのぼらせるなどして、紛争になることがあります。確定日付は、このような紛争の発生をあらかじめ防止する効果があります。また、債権の譲渡の通知または承諾は、確定日付のある証書をもってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができません(民法467条2項)。債権を目的とする債権質も、同様に、第三債務者に対する通知またはその承諾について確定日付のある証書をもってしなければ、第三債務者その他の第三者に対抗することができません(民法364条)。
   そこで、このような文書には、公証人による確定日付を付しておくことが必要となります。